芦屋クラシカ
7月最後のコンサートは、芦屋の会員制音楽サロン『クラシカ』でのデュオリサイタルでした。ピアノは京都フランス音楽アカデミーでヴァイオリンクラスのコレペティをされていた水垣直子さん✨
バッハの無伴奏ソナタ第1番、モーツァルトのK.454、フランクのソナタ、最後にショーソンのポエム、アンコールはチャイコフスキーのワルツ・スケルツォを演奏しました。
反省点が山積みですが...コンサートを重ねていく中で、毎回何かを発見して、少しづつでも成長し続けたいです。
次回のリサイタルは、9月24日に東京の旧園田高弘邸、10月28日に京都のバロックザールで(公財)青山財団助成公演のリサイタルです。
こちらもとても凝った選曲になっているので、ぜひお越しいただければと思います!
オーケストラ
7月後半は、大阪フィルさんにお邪魔していました。
まずは神戸でコンチェルト3曲の伴奏。
コンサート後半にドヴォルザークのチェロコンチェルトを演奏された宮田大さんは、高校の1つ上の学年の先輩です。この日も本当に本当に、素晴らしい演奏でした。
1つ上の学年はものすごいスターが揃っている学年でした。
そんな人たちを間近で見て勉強できたのはラッキーだと思います。
翌週からは、人生初のマーラー!
マーラーはあまり自分から積極的に聴くこともなく、たぶん無意識に避けてきた作曲家だったと思います。一度パリで、ジョン・ノイマイヤーが振付をした交響曲3番をオペラ座で見たのですが、いまいち好きになれず...
演奏に1時間半近くかかる6番。譜読みの段階で既にかなり憂鬱になっていたのですが、リハーサルが進むにつれてジワジワと良さがわかってきました。
マーラーの曲はなぜこんなに長いんだろう?といつも思っていましたが、下界から離れてその世界観に浸るという一種のストレス解消というか現実逃避には、このくらいの長さが必要なのかもしれないです。足裏マッサージが45分じゃあっという間で物足りないのと似ているような、似ていないような。
そして何よりも、指揮者のインバルさんが素敵でした。お人柄の良さが遠赤外線のようにじわじわと伝わってくる感じでした。
ヴァイオリンのレパートリーでは触れられない作曲家の作品を弾いたり、素晴らしい指揮者の下で音楽ができたり、オーケストラでは沢山の発見があって、とても勉強になっています。
お寺にて
久しぶりに、パリで一緒に勉強したお姉さんたち(フルートの山本純子さんとピアノの西岡仁美さん)とトリオのお仕事に行ってきました。
私がこの編成用に編曲したフィガロの結婚序曲、ヴェニスの謝肉祭、ニューシネマパラダイスのメドレーなども演奏しました。最近忙しくて、新しい曲の編曲がなかなか出来ていません。書きたいものはいっぱいあるんだけどな...
そして、トリオの名前も付けました。
Trio Rue de Madrid.
「マドリッド通り」という意味で私たちが出会ったパリ8区の通りの名前です。
パリには面白い名前のついた通りがたくさんあります。町の名前や有名人の名前が多いですが、Rue du Chat-qui-Pêche(魚釣りをする猫通り)とかいう可愛い名前の通りもあります。
久しぶりにヨーロッパに行きたいです。
ロシアとフランスとバレエリュス。
6月はとても自分の世界に浸った1か月でした。
まずは、国歌を暗唱できるくらい好きなロシアに浸ったお話。
ロシア語の響きも好きだし、ロシアの猫も好きだし、トルストイやツルゲーネフも好きだし、カンディンスキーやシャガールも大好き、イシンバエワやヤグディンも好きだし、エカチェリーナ2世は小池百合子と同じくらい好きだし、ついでに言うと、ビートルズのBack in the USSRも大好き...本当にロシアが好きなのです。(行ったことはないのですが。)
そんな私は6月中、本当にたくさんロシアの曲を弾きました。
ワルツ・スケルツォ、懐かしい土地の思い出、チャイ5、オネーギンのポロネーズ、花のワルツ...ソロでもオーケストラでも、チャイコフスキーをたくさん弾き、グリンカのルスランとリュドミラの序曲、ラフマニノフのパガニーニ狂詩曲、ストラヴィンスキーのペトルーシュカ...本当にロシアまみれでした。
すごくどうでもいい情報ですが、ロシアのプーチン大統領はチャイコフスキー、ラフマニノフ、ブラームス、モーツァルト、シューベルト、リストが好きだそうです。(2007年のTIME誌のインタビュー参照)http://content.time.com/time/specials/2007/personoftheyear/article/0,28804,1690753_1690757_1695787-5,00.html
そしてこの1か月、とにかくオーケストラの仕事がたくさんあったので、午前中譜読みして午後リハーサル行って、帰ってきて別の譜読みをして、翌日本番をして、帰りの電車で次の仕事の譜読みをして、帰ってから少しソロの曲をさらって、次の日デュオのリハーサルをして翌日また本番... という、ひたすら譜読みとリハーサルと本番を繰り返す毎日でした。
そんな中で一番楽しかったのは、大フィルの定期演奏会。
私の大好きなバレエがテーマのプログラムでした!
特にペトルーシュカは大好きな作品の一つ。高校の授業で初めて「バレエ・リュス」を知り、完全に魅了されました。ディアギレフとニジンスキーについて読んだり、学校の図書館で映像資料を見たり、京都国立近代美術館の展示を見に行ったり...この不思議でグロテスクで魅力的な近代バレエの世界を知り、引き込まれてはや12年。
バレエ・リュスも活動拠点はパリでしたが、19世紀後半から20世紀にかけて、フランスで活動していたロシア人は本当に多いと思います。オペラ・ガルニエの天井画を描いたシャガールもロシア(というかベラルーシ)出身、ツルゲーネフもパリに住んでいたし。
ちなみに留学中の2009年には、ちょうどパリオペラ座でバレエ・リュスのプログラムをやっていたので公開ゲネプロを見に行ったりもしました。
その時期の公演がDVDになっていますが、Medici.tvでも一部見られます。
この時は、ファリャの三角帽子(ピカソのデザインした衣装・舞台美術をそのまま再現)、薔薇の精、牧神、そして後半にペトルーシュカという演目でした。当時大人気のエトワールだった、ニコラ・ル・リッシュが演じた牧神が印象的過ぎて...今でも脳裏に焼き付いています。
こういう動画を見ると、バレエ観に行きたくなります、パリに。笑
とにかく色々な資料を引っ張り出して眺めたり、大いに楽しみました。
そんな6月のしめくくりは、京都市伏見区のレストランPOKKIN'Sでのライヴでした。ヴィルトゥオーゾピースを4曲入れてしまい、なかなかハードでしたが、楽しく弾くことができました!
さて、7月は芦屋のクラシック音楽サロン「クラシカ」でリサイタルです。
楽しんでいただけるように色々と工夫を凝らしているので是非聴きに来ていただければと思います♡
芦屋のコンサートの詳細や、その他のコンサート情報はこちら。
お天気の安定しない季節ですが、みなさまくれぐれもご自愛ください。